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Philosophia

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2006年 09月 28日

英語の上手さとは

先日、丹波哲郎さんがお亡くなりになりましたね。
正直、さすがに有名な俳優さんですから名前はずっと知ってたのですが、まともに出演作品を観た事がありませんでした。

TVの特集で「007は二度死ぬ」のワンシーンを観たのですが、彼は本当に英語がウマイ!共演のショーン・コネリーも絶賛ということだったけれども、なかなか日本人でああゆう英語を操る人はいない。かっこいいと思いました。

同時に、私の中での「英語が上手い」ということの定義を考えてみました。英語のNon-nativeである日本人にとって「英語が上手い」人というのは、たいてい「Nativeのような発音で喋る人」を指します。だけど、Nativeのような発音で喋る人というのは、実際は幼少期の成長過程で語学を身につけたバイリンガル(もしくはそれ以上)以外にはあまり考えれません。それは、生粋の日本人とは違うのではないかと思います。また、とても「高度な事柄を洗練された語彙ですらすら説明できる」人も、「英語が上手い」のでしょう。英検1級よりはるかに上です。こうゆう人は、発音はとても平坦で全く英語っぽく響かない場合もありますので、万人が認める「英語が上手い」人にはなりにくいかもしれません・

それらを踏まえて、生粋の日本育ち、日本人でありながら、外国語として英語を操る上で、私が思う最も「英語が上手い」とはどういうことか・・・考えてみると、それは「英語人と渡り合うだけのユーモアのセンスが会話に盛り込める」ということなのでした。私が思うに、とかく英会話というのは、ユーモアのセンスを要するものなのです。発音は一見大事ですが、実際には発音のほとんどは発声の仕方に依存すると私は思うので、会話の中身程には重要ではないと思うのです(発声さえ訓練すればよくなるという意味で。現実社会では、発音はそれ単独で社会的背景や階級を指し示す程、重要視されます)。その意味では、実は日本人の中では、関西人の方が若干ですが関東人より英語が上手い気がします(何の根拠もない、あくまで経験に基づく主観的な見解です)。

無論、ユーモアのあり方は国ごとに違っていて、アメリカとイギリスの違いはよく語られますが、本当に大きくことなります。丹波達郎の凄いところは、日本人的ユーモアを英語でちゃんと表現できていることだなぁと思いました。完全にアメリカ・イギリス風のユーモアをモノマネする形で覚えて使うことは出来ても、自らが生まれ持った日本人的ユーモアセンスを英語に生かせる人というのは、数少ない気がします。しかも、それはもちろん日本人以外にもわかるような形でのユーモア表現で無ければなりませんし。

ま、とにかく丹波哲郎が喋るシーンを見ていて、確かにあれだけかっこよく英語を喋る日本人は、最近見かけないなぁと思いました。いいですねぇ、あんな英語を喋る日本人が多ければ、誇りに思います。現実には、意味を伝えるのだけでいっぱいっぱいなんでね、私含め。

by philosophia_nash | 2006-09-28 00:59 | Miscellanea


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